No.14　北へ？

クリーチャー	８	アイテム	４	スペル	３８
ブラスアイドル	４	カウンターアムル	２	イビルブラスト	２
パウダーイーター	４	ホーリーグレイル	２	ウェザリング	３
				エクソシズム	２
				スピリットウォーク	３
				テンパランス	２
				テンペスト	３
				ドレインマジック	２
				プレイグ	２
				ミューテーション	４
				メズマライズ	２
				ライフストリーム	１
				ランドトランス	３
				リコール	３
				リベレーション	２
				リンカネーション	４

ブック解説

「北へ」専用のパウブックです。

普通のマップだと、パウを育てて増やすよりも手札から直接クリーチャーを配置していった方が楽なので、パウブックで勝つのはかなり難しいのですが、「北へ」はクリーチャーを配置するという基本行動によって周回にロスが生じるという特異なマップです。

それならば、改めて配置を行わずとも土地を増やせるパウブックがこのマップでは有利ではないかと思い、ブックを組んでみました。

基本戦略

目標魔力６０００の場合、４連鎖でレベル５を２つ作れば
(１２８０＋１２８０＋８０＋８０)×２＝５４４０
で、ほぼ達成します。

では、パウブックでこの達成形態に到る過程を考えてみましょう。

(１)４連鎖以上を作る
(２)レベル４を１つ作る
(３)レベル４をトランスしてレベル５を１つ作る
(４)レベル５をトランスしてレベル５を２つ作る

展開によっては必ずしもこの通りにはなりませんが、以上のことを連鎖数を維持しつつ行うのが基本的かつ最終的なパウブックの勝ちパターンであり戦略です。

非常に単純でシステマチックなブックですが、ここで困難になってくるのが、(１)の状態までこぎつけること、及び(１)の時点で対戦相手全員の総魔力を容易に達成できない状態まで抑え込むことです。

戦略を支える戦術

パウブックは事故りやすく、また、極めて妨害を受けやすいため、強力なドローサポート及び、場のコントロールやリセットを行う手段は必須です。

ドローサポートは、ブラスとリンカネをフル投入しました。ブラスは配置に手間がかかる上に自分のターンが来るまでに排除されるリスクが大きく、また自分のテンペで吹き飛ばす可能性もあるので、実は使い勝手は決して良いとは言えません。

ただ、ホープやプロフェシーは試してみたところ、ほぼ毎ターンスペルを使うパウブックとはさらに相性が悪いと感じました。実際ブックを回していると、ホープやプロフェシーを使う１ターンすら大きなロスになっていると感じます。結局、スペルターンを消耗しないブラスの方が総合的には効率が良いだろうという結論に達しました。

リンカネは、スペルターンは消耗するものの、キーカードに極端に依存したブックではブックの回転率が最重要ですし、状況によって機能するカードと機能しないカードの差が極端な構成であるため、手札を捨てるデメリットは小さいと判断して採用しました。

リスキーではありますが、状況に応じて積極的に使っていく必要があると思います。

テンペストは、個人的にミューテ育成型のパウブックには必須だと思っているのですが、「北へ」は周回回復が早いので、撃つタイミングがかなり難しいです。下手をするとＨＰ４０はおろか、ＨＰ３０でさえ一掃するのは困難な場合もあります。

ただし、だからといって、対戦相手にしてみればＨＰ３０のクリーチャーの土地を上げるのはかなり思い切りが必要です。見せ札兼アイドル・デコイの除去と割りきっても、有効なスペルだと思います。

イビルブラストは、パウブックでよく使われるシニリティよりも相性が良いのではと思って入れたのですが、かなり使えます。テンペストやテンパランスと絡めると、相当なプレッシャーになりますし。普通のブックと違って、イビルで焼いた土地は増殖で確実に自分のものになるので、パウブックにとってのイビルは武器や巻物と同じような感覚で気軽に使っていけます。

プレイグはマスファンタ対策、エクソシズムはミューテやプレイグとのコンボですが、プレイグの毒ダメージは育ったパウには馬鹿になりませんし、エクソシズムはスピリットウォークやダメージスペルとの相性が良くないため、いまいち使いにくい印象があるかもしれません。

特にエクソシズムは素直にグロースボディにした方が使いやすいとは思います。しかし、上級者相手だとラントラを防ぐためにランプロをかけられるケースもあり得るため、今回はランプロ対策も兼ねてプレイグとエクソシズムを採用してみました。

まあ、ランプロを剥がすだけで普通のブックには達成が難しくなる効果があるので、単体で考えてもそんなに悪くはないのではないかな、と思います。

弱点

最大の弱点はサプレでしょう。
ウェザリング、スピリット、ミューテ、ラントラ、どれを消されても壊滅的なダメージを受けます。

ブック相性的には現金輸送車対策をしていないのが不安材料ですね。ライズドさんの指摘通りスカージを入れてみてもいいかもしれません。個人的には「北へ」最強スペルの一角にグラビティがあると思っているので、グラビティが流行り出したら現金輸送車は駆逐され、対策は不用になると思っているんですが。

なんかえらい長くなってしまった上にクソ真面目に語ってしまいましたが、私は少なくとも「北へ」ではパウブックはネタとは思っていないので、気がついたらこんな内容になってしまいました。

まあ、実際に対戦で勝ったブックなので、ネタっぽい解説を期待していた人にはご了承いただきたく(笑)

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